4月から改正された「育児・介護休業法」

 育児・介護休業法が改正され、4月から段階的施行が始まりました。この法改正には、男性の育児休業(育休)取得を促進する意図が込められていると注目されています。

 かねて育児は女性が主に行ってきました。専業主婦家庭が多かったころには、男性は外に働きに出て、女性は育児も含めて家の中を切り盛りするという役割分担が概ね上手く機能していたと言えます。

 しかし、中には自分も働きに出たいのに専業主婦にならざるを得なかった女性もいます。また、家事や育児は365日休みがありません。その大変さは、外に働きに出る大変さとは異質です。専業であれば休みがなくてもラクにこなせる、というものではありません。

 さらに、今や専業主婦世帯は少なくなりました。世帯の約3分の2は共働きです。妻はパートなど拘束時間の少ない条件で働くケースが多いものの、365日休みがない家事育児に仕事が加わることで、その負担はさらに大きくなります。

 一方、男性の中には育休を取得したいと考えている人が一定数います。育児の負担が妻に偏らないようにしたい、あるいは幼い子どもとかけがえのない時間を過ごしたい、など理由は様々です。