(羽田 真代:在韓ビジネスライター)
韓国では3月9日に大統領選挙の投開票が行われ、激戦の末に保守野党「国民の力」に所属する尹錫悦(ユン・ソクヨル)氏が当選した。彼は大統領就任までの約2カ月で、文在寅(ムン・ジェイン)現大統領から職務の引き継ぎを受け、来る5月10日に第20代大韓民国大統領として正式に就任する予定だ。
尹氏が次期大統領に内定してからまだ数日しか経っていないが、韓国では早速、新大統領に対する批判が始まっている。尹氏に対する批判の声の多くは、20代や30代の若い女性から上げられている。
「尹錫悦が大統領の間は“出産ボイコット”をしよう」
「子供を産まないでやろう」
「低出産ではなく、無出産までいってみよう」
尹氏に対して批判的な声を上げる女性の中には、このような極端な出産ボイコットを宣言する者も出始めた。
韓国の出生率は経済協力開発機構(OECD)加盟国である38カ国中最下位だ。統計庁が発表した昨年(2021年)の国内出生率は0.81人で、韓国は日本以上に深刻な人口減少問題、少子高齢化問題を抱えている。
そのため、一部の女性が出産をボイコットしたからといって、韓国政府にとってはかすり傷程度にしかならないだろう。彼女らの訴える出産ボイコット宣言はあまり意味がない。
彼女らの宣言に対し、他の韓国人、取り分け男性からは以下のような声が上がっている。
「こんな女たちと結婚するくらいなら、独身を選択するか、配偶者に外国人を選ぶ。我が強くて独善に満ちた女性と結婚すれば一生苦労する」
「“子供を産まないでやる”という表現が残念だ。あなたたちは子供を道具としか考えてないようだから、このまま一生産まないでほしい」
「これが『共に民主党支持者』の知能www笑える」
「君たちのような知性のない子供たちの誕生を拒否する」
やはり、出産ボイコットは現実味に欠けているようだ。