エフゲニー・プルシェンコ氏(写真:Russian Look/アフロ)

 反ロシアの流れは一層強まっていくだろう。ウクライナへ軍事侵攻したロシアと攻撃を後方支援するベラルーシを排除する動きはスポーツ界にも次々と広がっている。

 国際オリンピック委員会(IOC)はロシアとベラルーシの選手、役員や関係者を国際大会から除外するように各国際競技連盟(IF)へ勧告。これに伴うようにFIFA(国際サッカー連盟)とUEFA(欧州サッカー連盟)はロシア代表と同国のクラブチームに対し、両機構の主催大会への出場を禁じた。5月28日にロシアのサンクトペテルブルクで開催される予定だった欧州チャンピオンズリーグ決勝戦の舞台も、UEFAの臨時会合でフランス・パリへ変更されることが決まった。

すべてのスポーツ界でいっせいに「ロシア選手締め出し」

 世界陸連(WA)も追随し、ロシアとベラルーシの選手、役員や関係者を今夏開催の世界選手権を含む主催大会から除外することを発表。トライアスロンの国際的な統括組織「ワールドトライアスロン」、国際卓球連盟(ITTF)なども両国の選手、役員の参加を認めない声明を発表している。

 また、世界ボクシング協会(WBA)はロシアとベラルーシのボクサーを次回のランキングリストから除外する方針を決定。さらには世界ボクシング評議会(WBC)が世界ボクシング機構(WBO)、国際ボクシング連盟(IBF)と共同声明でロシア、ベラルーシの選手の試合出場を一切認めない方針を示し、国際総合格闘技連盟(IMMAF)も両国選手の国際大会への出場を停止すると発表済みだ。ボクシングや総合格闘技界で活躍するロシアのプロ強豪選手は数多くいるだけに、これら各連盟の措置はかなり踏み込んだものと言える。