では、デルタよりさらに「弱毒」であるはずの「オミクロンでは、青いカーブはもっと低くてよいはずですが・・・。
現実に死者数のカーブと重症者のカーブはほぼ重なっている。つまり10人に1人の死亡は、オリジナル武漢株やアルファ変異株時代に逆戻りしていることになる。
オミクロンは「弱毒」だなんて、実は医療統計の致死率から見ると、全く実情を反映していないことが明らかになっている。
死者の実数という、隠しようのない露骨な統計数値から一目瞭然なのです。いったいこれはどうしたことなのか?
軽症致死:
「肺炎基準」はオミクロン株に通じない
こうしたおかしな事態が発生している理由は、厚生労働省の「新型コロナウイルス感染症COVID診療の手引き」にあります。
2021年11月の第6.0版(https://www.mhlw.go.jp/content/000851077.pdf)をリンクしておきます。
そこに記されている診断分類を抜き出してみましょう。
軽症:酸素飽和度96% 肺炎所見なし 呼吸困難なし
中等症1:酸素飽和度93%~96% 肺炎所見 呼吸不全なし
中等症2:酸素飽和度93%未満 肺炎所見 呼吸不全あり
重症:呼吸不全。集中治療室/人工呼吸器が必要
要するに2021年11月時点になっても、COVIDは「新型コロナ肺炎」の重症度合いだけで患者を分類していることが分かります。