コロナとの闘い、第6波が最後のヤマ場になるか

 アフリカではすでにオミクロン株の新規感染者が減少に転じ、米国や英国でも急増した1日あたりの新規感染者数が1カ月ほどで減少に転じている。急速に拡大するために、感染の余地も急速になくなる。

 日本でも従来の新型コロナウイルスがオミクロン株に置き換わって、感染の急拡大が1カ月で減少傾向に転じ、そこで病原性の高い変異株が現れずに、2種から5種に引き下げられるのだとしたら――。それこそコロナ禍を脱した「収束」が現実のものとなる。いまのところ、感染者数の割に重症者が少ない。無症状の感染者も少なくない。

 ただし、WHOの幹部は11日の記者会見で、こう述べたことも付け加えておく。

「不確実なことが多くある。エンデミックと呼べる段階には入っていない」

 もっと危険な変異株の誕生の可能性もあれば、予断は許されない。

 それでも「第6波」がコロナ禍の最後のヤマ場となることも、ひとつの可能性としてあるはずだ。新型コロナがただの「かぜ」になる日も近いかも知れない。