英国のグラスゴーで開かれたCOP26に出席したピート・ブディジェッジ運輸長官(11月10日、写真:ロイター/アフロ)

世界が固唾をのんだ「1時間25分」

 ジョー・バイデン米大統領(79)が11月19日、カマラ・ハリス副大統領(57)に大統領権限を委譲した。中国の習近平国家主席(68)とのオンライン会談を終えた4日後だった。

 ハリス氏が就任後初めて大統領に「昇格」したのだ。

 結腸の内視鏡検査のため麻酔を受け、麻酔の影響下にあった1時間25分だったが、ハリス氏は「核のボタン」を押す権限を有する史上初の女性の米軍最高司令官になった。

 副大統領就任後10カ月、ハリス氏の支持率が40.2%(不支持率51.8%)まで下がり、保守系メディアがこぞって「ハリス氏の2024年民主党大統領の目はまずない」といった推測記事を流しているさなかだった。

https://www.nationalreview.com/2021/11/the-collapse-of-kamala-harris/

 しかも、ハリス氏がたとえ臨時にせよ、今後も「昇格」する回数は増えるのではないか、との憶測も出ている。

 というのも、11月20日に79歳になったバイデン氏の健康状態を皆心配しているからだ。

 最新の世論調査では、同氏が「健康だ」と答えた人は40%、逆に「健康ではない」と答えた人は50%。

 同氏の「精神的適合性」に太鼓判を押す人は46%、不安視する人は48%という結果が出ている。

https://www.politico.com/news/2021/11/17/poll-biden-mental-fitness-job-approval-522785