当時原油輸入の約8割は米国からでしたが、資源の輸入をアメリカに頼っていた日本にとって、これは極めて厳しい措置でした。日本は明らかに開戦せざるを得ないところにまで追い詰められ、真珠湾を奇襲するに至った、と解釈することもできるのです。
確かに現在の日本は軍事国家でもありませんし、軍部が政治を掌握できるような体制にはなっていません。戦争放棄・戦力不保持・交戦権否認を定めた憲法9条もあります。しかし、外国から「追い込まれる」可能性は大いにあるのです。
例えば、
中国だけではありません。北朝鮮はいつでもミサイルを日本列島に向かって打ち込める態勢をとっています。ロシアは頻繁に領空侵犯を繰り返しています。韓国は竹島を実効支配しているばかりか、いわゆる従軍慰安婦やいわゆる徴用工の問題で日本に圧力をかけてきています。
追い詰められたとき、世論は黙っていられない
こうした外国の動きがある一線を越えた場合、日本の国内世論は当然沸騰するでしょう。一方的に攻撃されたり領土を奪われたりするのを、指をくわえて見ている国も国民もいるはずがありません。
しかも現代は、目に見えないサイバースペースでの海外からの攻撃に常に晒されています。また合法的にではありますが、外国勢力が日本の山林や防衛施設付近の土地を買い集めているとも言われています。
こうした「圧力」や見えにくい「攻撃」によって、日本が戦闘行為に乗り出さざるを得ないような状況に追い込まれる可能性は決して少なくはないのです。