韓国の繁華街には日本以上に人流が戻ってきている

 2021年7月7日午前、韓国政府が毎日発表している前日の新型コロナ新規感染者数が、6か月ぶりに1000人を超える。

 この憂鬱な日々はいつまで続くのか。韓国でも新型コロナウイルスの感染者が若者を中心に再び急速に増加している。

 7月1日からソウル・首都圏で、私的な会合の参加人数制限や飲食店の営業制限を緩和する予定だったが、規制延長、強化となった。ワクチン接種も綱渡りが続いている。

「規制緩和のメッセージが早過ぎて、若者に誤ったメッセージを与えてしまった」。韓国紙デスクはこう嘆く。

6人まで、零時までで緩和するはずが…

 韓国政府は6月20日、コロナ新規感染者が安定的に推移していることと、ワクチン接種が進んでいることなどを背景に、7月1日からコロナ対策で実施していた各種規制を段階的に緩和する方針を示した。

 新規感染者数に連動する新しい「社会的距離置き」基準を導入する。発表時点での全国の感染者は1日平均500~999人、ソウル・首都圏は同250~499人の範囲で「2段階」にあたる。

 飲食店の営業時間が午後10時までから午前零時までに、私的な会合に参加できる人数制限を4人までから8人までに、それぞれ緩和することになっていた。

 会合参加人数については、2週間だけ「6人まで」という経過期間を設けることになっていた。

 ところが、タイミングの悪いことに新基準と緩和措置発表とともに、感染者が急速に増えてしまった。

 6月21日の全国の新規感染者数は357人だったが、23日645人と600人を超え、30日には794人まで急増した。7月7日発表分でついに1000人を超えた。1月4日以来のことだ。

 こうなったら「緩和」どころではない。それまでの措置を1週間延長して様子を見ることになった。