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(川島 博之:ベトナム・ビングループ、Martial Research & Management 主席経済顧問)
中国の地図を逆さまにしてみよう(下の図)。これを見ると中国の“腹”の部分に東南アジア大陸部が隣接していることがよく分かる。中国は古来よりこの地域を“南蛮”と呼んで見下してきた。
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中国の歴代の王朝は何度も東南アジアへの侵略を試みたが、ラオス、ミャンマーとの国境は山岳地帯にあり大軍を動かすことができない。それゆえに中国はベトナムの海岸沿いからのルートで侵略を試みた。しかし、その度にベトナムの激しい抵抗によって退けられている。それだけではない。900年ほど前には、ベトナムの英雄である李常傑が大軍を率いて広東省に攻め込んだこともある。中国にとってベトナムはなんとも厄介な相手なのだ。