死亡した女児の母親と見られる祖母(YonhapnewsのYouTube画像)

 韓国で最近、母子家庭の若い母親(22)が3歳の娘をマンションに長期間放置して餓死させ、児童虐待で逮捕される事件が起きた。ところが、警察がDNA鑑定を行ったところ、産みの母親は女児の祖母であることが判明したが、その祖母は出産の事実を強く否定しており出産の形跡も見られない。

「餓死した女児は誰の娘なのか?」「孫娘はどこに行ったのか?」という韓国最大ともいえるミステリー事件に国民は震撼している。捜査が進むにつれて、次々に浮かび上がる新たな事実──。謎が謎を呼び、リアル韓国ドラマのような展開に国民は色めき立つ。

 2020年2月10日、慶尚北道(キョンサンプット)に位置する亀尾(クミ)市で、3歳女児の変死体が発見された。数カ月間、誰もいない部屋に放置された女児は、夏ということもあって腐敗のひどい状態だった。

 女児を発見して警察に通報したのは、女児の祖母であるソク氏(48歳)とその夫。この翌日、殺人および児童福祉法違反の疑いで、ソク氏の娘キム氏(22歳)が逮捕される。

 キム氏は離婚後、前夫との間に生まれた娘をひとりで育てていた。別の男性との間に子をみごもって再婚すると、2020年8月の出産直前、相手の家に引っ越す。キム氏の住んでいたマンションは契約期間が残っていたため、家財道具を運び出したあと部屋を明け渡さず、3歳の娘を置き去りにしたのだ。

 理由は「前夫の子供だから顔を見たくなかった」。新しい生活に前夫の子がいたら円満な生活の邪魔になると思ったようだ。賃貸契約が満了し、部屋を明け渡すよう家主から連絡を受けたソク氏は、キム氏の部屋に入って女児の遺体を発見するに至る。

 3歳児を部屋に放置して餓死させたキム氏に、世間は非難を浴びせる。不思議なのは、キム氏とソク氏は同じマンションの2階と3階に住んでいたのに、下の階に住むソク氏は女児の泣き声を聞いていないことだ。

 ひとりぼっちで空腹の3歳児である。ギャーギャーと泣いたり暴れたりしないだろうか。マンションの他の住人も、女児がいることに全く気づかなかったという。それほど防音性が高いとは思えない韓国のマンションで、子供の泣き叫ぶ声を誰ひとり聞いていない。本当に置き去りにされて餓死したのか、実は殺してから遺棄したのか、という疑問が生まれた。

 この事件の報道から数日後、さらなるショッキングな事実が判明する。死んだ女児の生物学的な母親は、逮捕されたキム氏の母、ソク氏だというのである。

 経緯はこうだ。