(金 愛:フリージャーナリスト)
文在寅大統領を支える与党・共に民主党からソウル市長選挙に立候補した朴映宣(パク・ヨンソン)候補の“日本好き”が韓国世論を賑わせている。朴候補が「日本のマンション」「日本企業株式」「日本車」を保有する親日派であるという議論を前に、共に民主党や文在寅支持者らが沈黙しているのは、韓国与党の「反日」が世論を扇動する政治目的に過ぎない証しだろう。
米国弁護士である朴候補の夫は韓国政府が戦犯と名指しする日本企業の系列会社が分譲する東京の高級マンション「パークコート赤坂ザタワー」を保有する。朴候補は与党の国会議員だった時、戦犯企業が建てたマンションを夫名義で保有しながら「徴用労働者のための特別法」などを発議して、戦犯企業の処罰を叫んだ格好だ。
朴候補の夫は東京のマンションに加えて、日本企業の株式にも投資しており、日本車を保有している。日本企業の株式に投資することも、日本車を保有することももちろん自由だが、支持者の前で反日を叫ぶその裏で投資にいそしんでいた朴候補に対しては、「慰安婦ビジネス」疑惑に包まれている与党議員で、正義記憶連帯(正義連)前理事長だった尹美香(ユン・ミヒャン)氏と同類だという批判の声が上がっている。
野党第一党「国民の力」は、反日を扇動してきた朴候補の「親日行為」を攻撃する。朴候補の夫が保有する東京のマンションと日本航空(JAL)の株式が標的だ。
朴候補の夫は2008年9月、イギリスに本社を置く外資系法律事務所の東京事務所に就職し、居住目的で東京赤坂のマンションを購入したと説明していた。「東京マンション購入」で批判を受けた朴候補も、ソウル市長出馬を控えた2月末頃、当該マンションを売却したと自身のフェイスブックに掲載したが、売却は当該マンションの登記事項証明書で嘘だと分かった。また、2009年6月に李氏がマンションを購入した際に住所を移しておらず、2020年2月25日に転入していたことも明らかになった。居住ではなく、投資目的で不動産を購入した疑惑が提起されたのだ。
野党・国民の力の成一鍾(ソン・イルジョン)非常対策委員は3月22日午前に開かれた党委員会の会議で「朴候補は、夫が李明博(イ・ミョンバク)政権の時に日本に追い出されて仕方なくマンションを買ったというが、なぜ文在寅(ムン・ジェイン)政権下で該当マンションを売ったのか」と述べ、続いて「マンションを売却したなら、日本政府に納めてきた税金の金額を明らかにしてほしい」と付け加えた。
朴候補は大学生団体からも資産の過少申告疑惑で告発を受けている。