文在寅大統領にSKハイニックスの工場を案内する同社の崔泰源会長(左、2020年7月9日、写真:YONHAP NEWS/アフロ)

 2021年3月、韓国の大韓商工会議所会長にSKグループの崔泰源(チェ・テウォン=1960年生)会長が就任する。

 韓国で、「4大財閥」のオーナー会長が主要経済団体のトップに就くのは2000年代に入ってからは初めてだ。

 2021年2月1日、ソウル商工会議所の幹部会議が開かれた。サムスン、現代自動車、LGグループの副会長、社長など13人が出席し、次期会長に崔泰源氏を推挙することで一致した。3月に会長に就任する。

 ソウル商工会議所の会長が大韓商工会議所会長を兼務することが慣例になっており、崔泰源氏が大韓商工会議所会長に「内定」したことになる。

4大財閥総帥初の商工会議所会長

 崔泰源氏はこの日、SKハイニックスの半導体新工場の竣工式セレモニーにリモート方式で出席した後、「会長推挙に感謝します。商工会議所と国家経済のために何ができるのか、じっくりと考えてみたい」とのコメントを出して、就任に意欲を示した。

 オーナー家以外のSKグループ会長が全国経済人連合会(全経連)会長を2000年代前半に務めたことはある。

 だが、サムスン、現代自動車、SK、LGの4大財閥のオーナーが韓国の主要経済団体のトップに就任するのは、崔泰源氏の父親である崔鍾賢(チェ・ジョンヒョン)氏が全経連会長を1993~98年に務めて以来のことだ。

 また、4大財閥総帥が大韓商工会議所会長に就任するのも初めてだ。

 どうして崔泰源氏は引き受けたのか。どうして商工会議所なのか?

 1960年生の崔泰源氏は、2020年に満60歳になった。いまの4大財閥トップの中で最も早く「代替わり」している。