(桃田 健史:自動車ジャーナリスト)
オフロードユーザーのみならず、最近は街乗りファッションアイテムとしても人気の高いジープ。そんなジープが、電動化へ一気に舵を切った。
第2世界大戦中に最初に軍用車両としてジープを生産したのは米国のウィリス・オーバーランド社とアメリカン・バンタム社である。その後、世界各国のさまざまなメーカーがジープブランドの車を生産し、現在はFCA(フィアット・クライスラー・オートモービルズ)がジープブランドを展開している。
FCAは、四輪駆動を示す「4x4 (フォー・バイ・フォー)」ならぬ「4xe (フォー・バイ・イー)」というロゴを訴求し、エントリーモデルの「レネゲート」、中核モデルの「ルビコン」や「グランドチェロキー」を次々とプラグインハイブリッド車として量産する。そして現在、完全なEVの量産も準備中だ。
本格的な四輪駆動車ブランドが、なぜこのタイミングでEVシフトなのか? ジープがEV化することにデメリットはないのか?