「ゆくゆくは監督に」の仰天プランも
さらには斎藤を2023年3月開業予定の新球場「エスコンフィールドHOKKAIDO」の呼び物にしようとする動きまであるそうだ。
「斎藤には、せめて新球場完成までプレーし続けてもらい、最後の輝きでもいいから2023年は一軍でプレーし、新球場の集客の呼び水になってもらいたい」と何とも都合のいいエールを真顔になって送る幹部もいるというから、思わず耳を疑ってしまう。
それだけではない。
「後々引退した後も斎藤には優秀な学力を生かし、プロで培った苦労を経験に変え、チームの指導者、監督としてステップを踏んで今度こそ花を開かせてほしい。メジャーリーグにもプロで大成できなかった人物が監督となって、優秀なマネジメント能力を発揮した例はある。ファイターズだからこそ、それができる」と主張する「斎藤擁護派」の有力者もいるのだ。
ユニホームを脱いだ後に斎藤に対して日本ハムでのコーチ就任を打診し、ゆくゆくは監督候補として白羽の矢を立てるという戦略らしい。外部から見れば、単に斎藤のネームバリューを重視しているだけの驚愕のプランでしかないが、果たしてうまくいくのだろうか。
いずれにせよ現在、球団内では斎藤の現役続行を巡り、少数派の「擁護派」幹部たちと大勢を占める「反対派」が水面下で静かに火花を散らし合っている模様だ。ただ周囲の話を総合すると、「反対派」の勢力拡大によって斎藤自身もチーム内からの激しい反発を肌で感じ取り、自分の居場所がなくなりつつあることをようやく自覚し始めているようだ。それだけに今オフ、追い詰められた末に急転直下で重大決断をフロントに伝えることも十分考えられる。斎藤の去就に注目したい。