昨年6月に披露された最新の配送用ドローン（Photo by JORDAN STEAD / Amazon）

　米アマゾン・ドット・コムが米連邦航空局（FAA）から、ドローン（無人機）を使った配送サービス「Prime Air（プライムエアー）」に必要な認可を受けたと、米ウォール・ストリート・ジャーナルや米CNBCが報じた。

　これは、単体の飛行実験ではなく、複数機で構成するドローン配送システムを運行できるというもので、操縦者の視界を越える範囲の飛行も可能になるという。また、アマゾンが今回得た認可は競合企業のものよりも広い地域での運行が可能になると報じている。

　これを受け、アマゾンは試験サービスを開始する計画。アマゾンのプライムエアー担当デビッド・カーボン副社長は「この認可はプライムエアーにとって重要な一歩だ」と述べた。また、連邦航空局のマイケル・フエルタ長官は「（アマゾンの認可は）長い時間を経てようやく実現した」と述べたという。

「30分以内に配達」

　アマゾンは昨年6月、米ラスベガスで開催したカンファレンスで、最新の配送用ドローンを披露した。

　これは、大きさが大人の身長ほどのドローン。垂直離陸した後、一定の高度に達すると、回転翼をほぼ垂直に傾けて水平飛行する。安全のために回転翼を覆っているシュラウド（カバー）は水平飛行時に固定翼として機能する。こうしたメカニズムであるため電力効率が高いと、アマゾンは説明している。

　このドローンは約2.3キログラムまでの荷物を運び、最長24キロメートルの飛行が可能。アマゾンは顧客宅の庭へ30分以内に商品を届けることを目指している。