米国のドローン数、20年までに700万機に 米当局

ドイツ・ハノーバーで開催された情報通信技術見本市「セビット(CeBIT)」で、ドローンの展示ブースの前を通る来場者(2016年3月15日撮影、資料写真)。(c)AFP/John MACDOUGALL〔AFPBB News

 米リコード(Recode)や米ザ・バージ(The Verge)などの海外メディアの報道によると、米アマゾン・ドットコムはこのほど、ドローン(小型無人機)を使って商品を配達する様子を米国で初めて、一般の人々に披露した。

完全自立飛行の配送ドローン

 アマゾンは3月20日に、カリフォルニア州パームスプリングスで「MARS 2017」と呼ぶ、機械学習、オートメーション、ロボット、宇宙探査に関するカンファレンスを開催したが、その会場でデモを行ったという。

 ユーチューブで公開された動画には、会場の敷地上空に1機のクワッドコプターが現れ、芝生の上に敷かれた目印のシートに着地後、アマゾンのロゴ入り段ボール箱を下ろして離陸する様子が映されている。

 段ボール箱の中身は、ボトル容器に入った日焼け止め剤で、荷物の重量は1.8キログラムほど。これが果たしてアマゾンのeコマースサイトで実際に注文されたものなのか、あるいは単なるシミュレーションなのかは定かではないが、商品を受け取った人はカンファレンスの参加者だったという。前述のリコードの記事は、このドローンは、アマゾンのソフトウエアによって完全自立飛行したと伝えている。

Prime Air構想とは

 アマゾンは2013年12月に「Prime Air」と呼ぶ、ドローンを使った商品配送システムの構想を発表。同社はこのプロジェクトで、重さ約2.25キログラムまでの商品を注文から30分以内に顧客の元に届けることを目指しており、これまで米国でさまざまな実験を行ってきた。

 だが米国では商用ドローンに関する規制があるため、私有地以外の場所では飛行実験が行えない。そこで、アマゾンは昨年7月、英国運輸省民間航空局(Civil Aviation Authority:CAA)が主導する政府組織と提携。同年12月に、同国で顧客を対象にしたドローン配送実験を開始した。