シンガポール本部の調査会社カナリスが7月31日に公表したレポートによると、今年4~6月期における世界のスマートフォン出荷台数は、前年同期比14%減の2億8500万台だった。新型コロナウイルス感染拡大対策として世界各地で敷かれた都市封鎖(ロックダウン)が影響し、4~6月期も大幅減となった。
中国ファーウェイ、初めてサムスン抜き首位に
出荷台数の上位5社は1位から 中国の華為技術(ファーウェイ)、韓国サムスン電子、米アップル、中国・小米(シャオミ)、中国OPPO(オッポ)の順。
このうち、アップルを除く4社はいずれも台数を減らした。とりわけサムスンは同30%減と落ち込みが激しい。
これにより、同5%減と比較的小幅な減少にとどまったファーウェイがサムスンを抜き、世界スマートフォン出荷台数ランキングで初めて首位に浮上した。ファーウェイとサムスンの出荷台数はそれぞれ、5580万台と5370万台だった。
また、4位のシャオミと5位のオッポもぞれぞれ10%減(2880万台)、16%減(2580万台)と、大きく減少した。
iPhone 11とiPhone SEがけん引
これに対し、アップルは4510万台を出荷し、前年同期から25%増加。その理由としてカナリスは、昨年9月に発売した「iPhone 11」と、今年4月に発売した普及モデル「iPhone SE」(第2世代)を挙げている。iPhone 11のアップルの全出荷台数に占める比率は約40%、iPhone SEは同28%で、この2モデルが同社のスマートフォン販売をけん引しているという。