(浅川 芳裕:ジャーナリスト、『農業ビジネス』編集長)

現地メディア「カイロ大声明は小池氏の再選が目的」

「アゴラ」での連載「エジプト軍閥の“子飼い"小池百合子の運命①『カイロ大学声明』を出した組織の正体」で、エジプトの軍閥が「カイロ大学の学長声明」を通じて、東京都知事選に政治介入した背景と権力構造を解き明かした。

 “カイロ大学は軍部・情報部に粛清され、長年、その支配下にある。学長の任命権を持つのが軍事政権のシシ大統領だ。情報部の方は、小池百合子氏が〝エジプトのパパ″と呼ぶハーテム氏が創設、掌握し、彼女を子飼いにしてきた文献証拠を示した。二人は小池氏のカイロ大学時代の一定期間、同居し、その関係は氏が亡くなるまで続いてきた。その間、ハーテム情報相の権力で小池氏はカイロ大学に飛び級の不正入学と裏口卒業(学業の実体はないが“超法規的”な卒業証書保持者)を果たす。また、そのハーテム氏からみれば、シシ大統領は軍閥序列のなかで孫弟子にあたる。”

 そのうえで第1回では、「カイロ大学声明」の政治的意図を明らかにした。それは、都知事選を前に、“学歴詐称”疑惑で窮地に陥るエジプト軍閥の“子飼い”小池百合子氏に再選させるためである。

 これは私が憶測で言っていることではない。国家情報部の支配下にあるエジプトの現地メディアがはっきり、カイロ大声明は小池氏の再選目的だと書いている。

「カイロ大学、小池都知事のために都知事選に“点火”」(ウェブ報道サイト「アルバラド」6月11日)

「カイロ大学、危機に瀕する東京都知事を救うために介入」(同「アハバーラック」6月11日)

「カイロ大学、都知事の卒業証書を認めない日本メディアに対し法的手段で脅迫」(「アルワフド」新聞ネット版6月11日)

「私は100%エジプト人なの」エジプト軍閥系テレビ局DMCで発言する小池百合子氏