神社本庁の役割はすでに終わっている

「こんぴらさん」こと、金刀比羅宮が6月5日付で神社本庁を離脱(https://www.asahi.com/articles/ASN6D6GMRN6DPTIL014.html)との報道が出て、話題になっています。

「え? 神社本庁離脱? 役所を離脱なんかできるの?」というリアクションもSNSで目にしました。

基礎事項その1:「神社本庁」は役所でも何でもありません。

「神社本庁」の実体は、実はただの宗教法人でしかありません。離脱することも自由です。

 しかし、全国8万あるという神社の7万8000ほどが参加しているとなると、実質的に公的な性格を帯びるのは避けがたくなってきてしまう。

 金刀比羅宮が、いろいろ問題のあった包括宗教法人である神社本庁を離脱するというのは、本庁の傘の下に位置する「被包括宗教法人」であることをやめ、単立の宗教法人として独立することを意味します。

今回「こんぴらさん」が激怒し
神社本庁を抜けた直接の原因は

「現在の浩宮天皇が即位する際、大嘗祭当日祭に供える神社本庁幣帛料」平たくいうとお金ですが、これが金刀比羅宮に届けられなかった。

 これが、取り返しのつかない非礼だという理由ですが、最後の引き金を引いただけで、そんな簡単な話ではないようです。

 先に結論を記してしまうと、この種の離脱は「こんぴらさん」をきっかけに歯止めが利かなくなり、現在の神社本庁体制は瓦解する可能性があると考えられる。

 その背景「常識の源流」を探訪してみましょう。