京都アニメーション放火事件、「テラハ」に出演していた女子プロレスラーの自殺事件、そして米国のドナルド・トランプ氏のツイッターに共通するものがある。それは、第2次世界大戦中に起きた惨たらしい犯罪を彷彿させる

「自粛解除」はこんな形でも現れました。「京アニ犯」の逮捕です。

 5月27日朝、京都市内の病院に入院していた青葉真司容疑者(42)の逮捕状が執行されました。

 昨年7月18日の事件から10か月以上、実に314日が経過してからの逮捕、京都アニメーションを筆頭に、遺族のコメント、ファンのリアクションも報じられています。

 これとほぼ同じタイミングで、地球の裏側、米国時間の5月26日、米国のドナルド・トランプ大統領のツイッターに初めて「要事実確認」のマークがつきました。

 一見すると、全く無関係に見えるかもしれない、この2つの出来事をつなぐものがあります。「テラハ」自殺です。

 3者をつなぐもの、それは「ヘイト」憎悪です。

「テラハ」ことフジテレビ系列の人気番組「テラスハウス」が出演者の女子プロレスラーを自殺に追い込んだ「誹謗中傷」は、現実には会ったこともない人に対して、画面上の錯覚に過ぎない「感情移入」や「八つ当たり」をむき出しにしたものでした。

 その結果、リアルな存在である若い女性に自ら命を絶たせるところまで追いつめてしまいました。

 京アニの青葉容疑者は、逮捕まで事件の犠牲者数を知らなかったことが報じられました。「2人くらいかと思っていた」そうです。

「謝罪も反省の言葉もない」といった定型句が早い時期から伝えられていましたが、ストレッチャーで運ばれる容疑者の手や指をご覧になったでしょうか。原型をとどめていません。