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(山田 珠世:中国・上海在住コラムニスト)

 中国では、新型コロナウイルスの感染拡大が落ち着きつつある状況を受けて、各地で4月から学校が再開され始めた。

 上海市では、中学2年生と3年生、高校2年生と3年生の授業が4月下旬~5月初旬に再開された。小学校4年~中学1年生は5月18日から再開しており、残る幼稚園児、小学1~3年生も6月2日からの授業再開が決まった。

 そんな中国で近ごろ、自殺する子どもが増えている。学校が再開されることによる勉強へのプレッシャーのほか、数カ月にわたる自粛生活や勉強をめぐる親との衝突などでストレスがたまってきていることが背景にあるとみられる。

 中国で各地政府が学校の本格的な再開を進めることができたのは、3月から実施されていたオンライン授業の存在があったからだと言える。だが、長期にわたる自粛生活が子どもたちに与えた影響は、計り知れなかったということだろう。

学校再開初日に命を絶った子どもも

 中国ウェブメディアなどの報道によると、2020年3月3日、河北省石家荘に住む12歳が、オンライン授業をきちんと受けていないことを両親にたしなめられた後、上階から飛び降り死亡した。