新型コロナの影響で、今や街中の喫煙スペースも立ち入り禁止になっているほどなのだが(写真:アフロ)

 かなり内情は混乱しているようだ。新型コロナウイルスの感染拡大によって延期を余儀なくされているプロ野球の今季開幕を巡り、NPB(日本野球機構)とセ・パ12球団の間に意見の食い違いがみられているという。

 簡単に言えば、どうやら一刻も早く開幕に踏み切りたい強硬多数派と今後の状況の推移を見ながら今季中止も視野に入れるべきとする少数派が、水面下で激しい攻防を繰り広げているらしい。

 情報を総合したところ後者がパの複数球団とされ、前者は主にセの球団で占められている模様だが、どちらが世論に支持されるかは明白だ。今も蔓延をストップさせるメドが立たない以上、世の中全体を集団活動によって危険にさらすような強硬開幕など絶対に避けるべきと考える。

球界の大勢は「開幕ありき」

 狂信的なファンなら「待ってました」と諸手を上げながら歓迎するかもしれないが、まったく興味のない人からすれば無観客試合でも大人数のチームとして密になりながら活動したり、ビジターゲームで大移動したりすることによって無症状拡散も含め感染拡大のリスクが避けられないプロ野球公式戦開幕など甚だ迷惑なだけであろう。

 23日午前にサッカー・Jリーグと合同で設立した「新型コロナウイルス対策連絡会議」で専門家チームからの提言を受けた後、NPBは同日午後から12球団代表者会議を行う。無観客試合で開幕する可能性や新たな開幕日について議論される予定だが、すべてハッキリと答えを出すことは極めて厳しい。