(写真はイメージです)

 新型コロナウイルスの感染拡大が深刻化している米ニューヨーク市。世界一の賑わいを誇る街だが、事実上の外出制限措置によって街の灯は消えている。もっとも、外出制限が長引く中で、新しい動きも出始めている。ZoomやYouTube Liveを活用したライブやパーティの盛り上がりだ。ライブの自粛に伴う収入源をまかなうほどではないが、視聴者の寄付などによって、DJやアーティストが収益を得る流れが生まれつつある。ニューヨークのパーティシーンに詳しいPeatixの庄司望氏に話を聞いた。(聞き手は結城カオル)

ZoomやYouTube Liveで音楽イベント

──ニューヨークは新型コロナウイルスの感染拡大で医療崩壊の様相を呈しています。大変な状況だと思いますが・・・。

庄司望氏(以下、敬称略) ニューヨーク州のクオモ知事は3月22日、住民に不要不急の外出をしないよう自宅待機を要請する行政命令を出しました。私が勤めるPeatixはその前週に在宅勤務に移行しているので約3週間、巣ごもり状態です。

 もっとも、自宅待機の要請は出ていますが、外出が完全に禁止されているわけではありません。食料品店やドラッグストア、ガソリンスタンドなどは営業しています。散歩も大丈夫で、私も1日に1回、妻と散歩することを日課にしています。ただ、人とすれ違うときはソーシャルディスタンス(物理的な人との距離)を守ります。知り合いに会っても必ず2~3mは距離を置いて話しています。

庄司 望(しょうじ・のぞむ)氏
イベント管理や集客、チケット販売を代行する米Peatixのプロダクトマネージャー。2016年からニューヨーク・ブルックリンに在住。ネバダ州の砂漠で開催されるアートイベント「バーニングマン」に参加したことをきっかけに、ニューヨークのバーニングマン・コミュニティで活動するようになる。地元のアンダーグラウンドイベントに詳しい。