北朝鮮(以後、北)は3月に、短距離弾道ミサイル、超大型多連装ロケットおよび砲兵の射撃を実施し、朝鮮中央通信がそれらの写真を掲載した。
これらは、国内に新型コロナウイルス(以後、コロナ)の感染は拡大していないことを示し、軍事訓練を済々と実施していて、健在であるかのように、人民および米韓日に見せているものなのだろう。
だが、最近の砲兵射撃と金正恩の視察の写真を分析すると、北の深刻な実情が見えてくる。
その一つ、砲兵射撃の写真は一見、北軍の脅威を与える映像ではあるが、詳細に見ると、射撃用の弾薬がわずかしか見えない。
わずか数発だけの射撃で脅威を見せつけようとしている。
もう一つ、写真では、実際は金正恩氏がコロナの感染を恐れてその現場にいないのに、あたかも射撃の現場で指導しているかのように見せかけている。
トリックを使った合成写真で、人民をごまかしている。
この2つの事項に焦点を当て、その詳細を紹介する。
弾道ミサイルや超大型多連装ロケット砲の射撃については、技術的改良を重ねている。この分析については、次回に掲載したい。