デバーモント博士はアフリカ諸国政府には大規模な感染者の隔離措置や出入国制限など欧米アジア諸国が行っているような抜本対策を実施するだけの能力はない点を指摘。

 頼りとする中国が目下自国内の感染拡大阻止で手一杯なだけにひとたび感染者が出れば、感染拡大を止める手は全くないことになる。

 さらに内政不安定なナイジェリア、ガボン、モザンビーク、ザンビアなどでは野党勢力との政治闘争や反政府武装勢力によるテロも起こりうる可能性をこう指摘している。

「新型ウイルス感染拡大は、サブサハラ諸国ではただ単に感染拡大阻止だけではなく、政治・経済的カオスすら招きかねない危険をはらんでいる」

https://www.csis.org/analysis/covid-19-african-political-crisis-much-health-and-economic-emergency

英エジンバラ大教授:
「アフリカ感染者250人は少なすぎる」

 デバーモント博士の不吉な予想をさらに推し進め、具体的シナリオを描いているのが、英エジンバラ大学医学部のデビ・スリダル教授だ。伝染病対策の権威である。

 同教授は3月14日付のワシントン・ポストに論文を寄稿、「今後2週間で新型ウイルスがアフリカの運命を決める」と指摘している。

「欧州ではすでに新型ウイルス感染者が7万4000人に上っている。これに対してアフリカでの感染者は19日現在250人程度だ」

「その理由はアフリカでの感染検査数が極めて少ないためか、あるいは新型ウイルスをウイルス性肺炎と誤って分類しているのかのどちらかだ」

 医学専門誌ランセットによれば、感染者の約3分の1はICU(集中治療室)に移送され、そのうち29%が呼吸困難に陥っているという。