カルフォルニアのアマゾン本社ビル(写真:Alamy/アフロ)

 米アマゾン・ドット・コムの350人以上の従業員がインターネット上で同社に対する抗議活動を繰り広げたと、米メディア(CNBC)などが報じている。

ブログやツイッターで会社に抗議

 ブログサービスの「Medium」に従業員がそれぞれ、氏名と役職とともに抗議文を掲載。ソフトウエアエンジニアのほか、マーケティングや求人、営業、顧客サービスなどの多岐にわたる分野の従業員が参加している。

 同社の地球温暖化対策への取り組みについて公の場で批判した2人の従業員に対し、アマゾンが警告したことが事の発端だという。

 アマゾンの服務規程には、同社の事業活動を管理者の許可なく公の場で語ることを禁ずるというものがある。

 2人の従業員は、アマゾンの人事担当からの書簡で、「再び違反を犯した場合、雇用契約の解除も含めた正式な是正処置を取る」と言い渡されたという。

 このニュースは、くしくもジェフ・ベゾス最高経営責任者(CEO)がオーナーの米ワシントン・ポスト紙が最初に報じて話題になった

 今回の抗議活動は、2人の従業員を擁護する目的で始まったという。従業員らは1月28日にツイッターに動画を投稿し、「私たちを黙らせることはできない」というメッセージも発している。

アマゾンの「社外コミュニケーション・ポリシー」

 アマゾンの広報担当者によると、同社では地球温暖化の問題などについて論じ合う社内グループに参加するよう促しているという。全社会議では従業員に発言の機会を与えている。従業員は幹部らによる“オフィス・アワー”や昼食会にも参加できるとしている。