米グーグル傘下の米ユーチューブは12月11日、動画共有サービスにおけるハラスメントのポリシーを見直すことを明らかにした。
ハラスメントの定義を拡大
今後は、人種や性別、性的指向に基づき、他人を中傷するコンテンツを禁じる。これは個人や公人を問わず、すべての人に対する攻撃を対象にし、違反した動画やコメントは削除するという。
ユーチューブはこれまでも他人を明示的に脅したり、個人の私生活に関する情報を暴露したり、嫌がらせを助長したりするコンテンツを禁止してきた。今後はハラスメントの定義を広げ、これら直接的に攻撃するものに加え、脅迫の暗示や婉曲的な威嚇などの言動も禁止する。
例えば、個人に向けた暴力を連想させるものや、身体的暴力が起きることを示唆する発言などがこれに当たると説明している。
たとえ個々の動画やコメントが違反の範疇に入らなくても、複数のコンテンツを通じて一定のハラスメント言動のパターンがあれば、それも違反行為と見なすという。これら違反者には、動画投稿者とユーチューブで広告収入を分配する「ユーチューブ・パートナー・プログラム」の資格を停止し、収益機会を剥奪するとしている。
「有毒なサービス」と批判の声
米ニューヨーク・タイムズによると、これまで「YouTube」を巡っては、悪質なコンテンツがまん延するなど、消費者にとって有毒だと非難されてきた。
こうした批判を受け、同社はここ数年、さまざまな対策を取ってきた。例えば、今年6月にはヘイトスピーチのポリシーを見直した。