④陸上攻撃作戦

 陸上攻撃作戦は、中国の陸上配備のA2/ADシステム(センサー、長距離ミサイル発射機、地上に駐機する航空機、地対空ミサイル)を無効化し、アウトサイド部隊が自由に活動できる状況を作り出す。

 海上拒否作戦と同様に、陸上目標に対する攻撃は、潜水艦発射の巡航ミサイルおよびアウトサイド部隊である航空部隊および海軍部隊の長距離ミサイルによるスタンドオフ攻撃、より接近して攻撃を行うステルス航空機による地上目標攻撃によって増強する。

図4「陸上配備兵器による長距離打撃」

 中国本土にある5万個の重要目標の約70%は中国本土の海岸線から250nm(463キロ)以内にある。

 最も深い目標地点(赤い丸)は、宇宙関連施設、衛星攻撃用兵器施設、その他の価値の高い目標の場所を示す。

 INF条約の射程制限に則って開発された地上発射の陸上攻撃兵器は、最大射程499キロである。

 この範囲は、第1列島線から東シナ海と南シナ海にある係争中および中国が所有する島々を攻撃するのに十分であろう。

 しかし、第1列島線内のすべての標的および中国本土の標的に対する陸上システムによる攻撃のためには、現有の兵器の射程を延長するか、新たな発射プラットフォームから発射する新たな兵器が必要となる。

 人民解放軍は、中距離の巡航ミサイルや弾道ミサイルなどの陸上発射の長距離精密火力において、米国やその同盟国に対して長年優位に立ってきた。

 しかし、ロシアとのINF条約に制約されなければ、米国は陸上長距離攻撃能力の保有を追求することができ、中国はより多くの資源を航空およびミサイル防衛に費やすことを余儀なくされる。

 大規模な一斉射撃は費用対効果が常に高いわけではないが、地上の航空機、ミサイル発射装置、大規模フォーメーション、港湾内の資本輸送船、重要なC4ISRノードなどの時間に敏感な標的を迅速に攻撃する大きな価値がある。

 以上の議論はあくまでも純軍事的な議論であり、実際に陸上攻撃作戦を実施するためには国際政治上の様々な考慮が必要であることは当然なことである。