香港の市場調査会社カウンターポイント・テクノロジー・マーケットリサーチが先ごろ公表したレポートによると、米アップルが昨年(2018年)秋に発売した「iPhone」の新モデルは、一昨年の新モデルに比べて、販売台数が約2割減少しているという。
「XR/XS/XS Max」と「8/8 Plus/X」の販売台数を比較
これは11月時点の販売台数を調べたもの。アップルは昨年9月にiPhoneの上位モデル「iPhone XS」「iPhone XS Max」を、10月に下位モデル「iPhone XR」を発売した。
これらモデルの昨年11月の販売台数と、2017年モデルである「iPhone X」「iPhone 8」「iPhone 8 Plus」の同年11月の販売台数を比較すると、その合計が20%以上少ないという。
また、最廉価モデルの「XR」と「8」の発売当初の販売台数を比較すると、現行の「XR」は前モデルの「8」よりも5%少ない。同様に、最上位モデルの「XS Max」と一昨年の「X」を比較すると、前者は後者に比べ46%少ない。
10~12月期の業績予想を下方修正
このレポートの内容を裏付けるかのように、アップルのティム・クック最高経営責任者(CEO)は1月2日、投資家に宛てた書簡で、昨年10~12月期の業績予想を下方修正すると発表した。
クックCEOはその要因として、中国スマートフォン市場の縮小に伴う、来店客の減少などを挙げていた。しかしアップルが現在、直面している問題は、それよりも根深いものがあると、カウンターポイントは指摘している。
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