スマートフォンの販売が世界的に頭打ちになる中、13億人の人口を抱えるインドは、普及率が24%と低い反面、成長率が最も高い市場である。そうした魅力的な市場を狙って、多くのメーカーが、販売に力を入れているが、アップルは依然、同国で苦戦している。
インド向け出荷台数4割減、シェアは1%
香港のカウンターポイント・テクノロジー・マーケットリサーチによると、今年(2018年)6月時点のアップルのインドにおけるシェアはわずか1%。メーカー別販売台数ランキングでは11位だった。
アップルは昨年、インドで約300万台の「iPhone」を販売した。しかし、今年は6月末までの半年間で、100万台に満たなかった。今年のアップルのインドにおけるiPhoneの年間販売台数は、200万台を下回り、2015年の水準に逆戻りすると指摘されている。
(参考・関連記事)「アップル、インド戦略の失敗で計画見直し」
シンガポールに本部を置く市場調査会社カナリスのレポートを引用している米ウォールストリート・ジャーナルの記事も同様に、アップルのインド市場における不振を伝えている。
記事によると、今年のiPhoneのインド向け出荷台数は、昨年から40%減少した。アップルは先の決算発表で、9月末までの2018会計年度におけるインドの売上高が18億ドルになったことを明らかにした。しかし、この金額は、かつて同社の幹部らが目指していた半分にも満たないと、ウォールストリート・ジャーナルは伝えている。
原因はアップルのビジネスモデルにあり?
その要因は、大きく分けて2つあると、同紙は指摘している。