サンフランシスコでは、一家が望む賃貸アパートに住んだ場合、ヴァルガスさんの給料の75%を占めるために生活ができなくなる。
他州の小都市であればアパートを借りられるが、サンフランシスコという全米でもニューヨーク市と並んで最も住居費が高い土地では無理が生じる。
同報告書には全米でホームレスが多いトップ5州が挙げられている。
住宅開発を疎かにしたつけ
カリフォルニア州、ニューヨーク州、フロリダ州、テキサス州、そしてワシントン州だ。
カリフォルニア州サンタクララ郡はシリコンバレーがあるところで、ヴァルガスさん一家が暮らす土地でもある。
同郡の不動産業者は「過去20年以上、満足のいく一般住宅開発は行われていません。特に低所得者向けの住宅は不足しています」と指摘する。
歪んだ住宅事情がホームレスを生む一因にもなっている。
50年前、同郡の戸建ては平均2万3000ドル(約250万円)だったが、現在は150万ドル(約1億6500万円)にまで跳ね上がっている。