純電動小型航空機は実現目前
純電動航空機は電気自動車と同じく、バッテリーから供給する電力でモーターを回し、モーターがプロペラを回転させ、飛行する。
すでに小型の純電動航空機は、実現目前である。
EVが実現していることから分かるとおり、自動車を動かす程度の出力のモーターは、すでに十分に実用的なものが普及価格帯に入っており、技術的に大きなハードルはない。
また、電池も自動車を動かす程度のパワーは供給できる。
JAXAが飛行させた電動飛行機のモーターの出力は60キロワットであるが、例えば電気自動車の「日産リーフ」は、モーターの最大出力は110キロワットである。
ここで、事情を知る人であれば、航空機に搭載できる重量の電池がどれだけの時間持つのかが気になるであろう。
EVもかつては少ない電池容量から航続距離が問題だったが、航空機では自動車より軽さが求められるため、搭載できる電池の容量にも自ずと制限が出てくる。
前述のJAXAの試験機は2015年に17分間飛行した。
ドイツのジーメンスのシステムを搭載し、時速342.86キロの速度記録を持つ「Extra 330LE」も20分間の飛行を想定し設計されている。
これではいささか実用化には短すぎるが、現状、1時間を超えて飛行できる電動飛行機も現れているようだ。