子育てを女性に任せている男性は子育ての大変さが分からない(写真はイメージ)

 筆者は上海で暮らしている。最近、筆者の友人の同僚(中国人女性)が産休期間を経て職場に復帰した。友人によると、その同僚が出社して発した第一声は「やっと子育てから開放された!」だったという。彼女は「仕事より子育ての方が何倍も大変」と断言していたそうだ。

 中国では、女性が結婚して子どもを産んでも、仕事を辞めることは少ない。産休を経て職場に復帰するのが当たり前だ。一般的に産後3~4カ月で職場に復帰する。出産休暇が出産予定日前の15日、産後83日の「計98日」となっているからだ。上海市ではプラス30日の「計128日」だが、それでも産後4カ月弱で職場に戻る必要がある。

 生後4カ月は、1人目であろうが2人目以降であろうが、母親にとっては精神的にも肉体的にもまだまだ大変な時期。ただ中国では、子育てにまわりの手厚いサポートがあるのが日本と大きく異なるところだ。

 とりわけ上海では、出産時から双方の両親や家政婦さんがそばについているのが一般的。退院してからも、引き続きみんなで協力して子育てをする家庭が多い。さらに、家事まで引き受けてくれることが多く、産後ママの負担を大きく軽減することができる。

 ただ、そんなふうに仕事に復帰するまでの約4カ月間を過ごすにもかかわらず、「仕事より子育ての方が大変」と言い切ってしまうのが上海の女性たちなのだ。

「子どもの面倒はみたくない」が本音

 中国では2016年から、全ての夫婦に2人目の出産を認める「2人っ子政策」がスタートした。筆者の友人にも、2人目の出産を経て数カ月前に職場に復帰したばかりの働くママがいる。彼女も産後約4カ月で仕事に戻った際に、子どもの面倒をみてもらうため、家政婦さんを雇ったという。