中国のEV市場急拡大とともに、車載電池を取り扱う同社の業績は急成長を続けており、その躍進ぶりは内外から注目を集めています。特に2017年には車載電池出荷量でパナソニックから世界首位の座を奪い、業界を騒然とさせました。

 なお、CATLの香港親会社は日本のTDKから出資を受けるなど、日系企業とも密接な関係にあります。EV市場は今後、急激な拡大が見込まれるだけに、台風の目となる可能性のある企業と言えそうです。

「EVシフト」でどう変わるか

 CATLの例のように、今後、世界各国でEVシフトが進むことによって、車載電池をはじめとする新しい自動車部品の需要がさらに高まる可能性があります。逆に、内燃機関をはじめ、EVに搭載されない自動車部品の需要が減る可能性も大いにあり、自動車部品業界は現在大きな転換期にあると言っても過言ではありません。

 中国は国を挙げてEVシフトを鮮明に打ち出しており、今後、EV関連部品を作る国内メーカーを保護、強化してくる可能性は高いとみられます。こうした市場状況を踏まえてどう投資を進めるかという視点が、業界には求められてくるでしょう。