中国では自動車販売市場の拡大に伴い、自動車部品市場も拡大の一途をたどっている。上海にて

 世界最大の規模を誇る中国の自動車販売市場は、今なお毎年成長し続けています。拡大する自動車市場を追い風に、中国の自動車部品市場も高い成長率をキープして拡大を続けています。

 2017年における中国の自動車部品市場の売上高は、前年比8.2%増の3兆7392億元(約61兆6160億円)でした(下のグラフ)。また、輸出額は前年比1.2%減の637.8憶米ドル(約7兆1800億円)、輸出額は同1.9%増の370.5憶米ドルで267.3憶米ドルの黒字となりました。

2010~2017年の中国自動車部品市場売上高推移

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http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/54286

 しかし企業単位で見ると、中国の自動車部品メーカーは独自技術に乏しいOEM企業が大半を占めます。とくに中核部品は外資系のグローバルサプライヤーによってほぼ独占されている状態です。

 その一方で、中国政府のテコ入れにより近年、実力を身につけ規模を拡大するメーカーも現れつつあります。また、自動車業界の「電気自動車(EV)シフト」により、自動車部品業界の構造が今後大きく変わる可能性もあります。

 今回は、日本ではあまり報じられない中国の自動車部品市場とその主要企業について、世界市場統計を交えながら現況を見ていきたいと思います。