濰柴動力に次ぐ売上をあげたのは、中国最大の自動車メーカーである上海汽車集団の子会社「華域汽車系統股份有限公司」(華域汽車、 HASCO))です。同期の売上高は同19.3%増の816.3億元。純利益は35.3%増の47.7億元で、濰柴動力を上回っています。

 上場自動車部品メーカー134社の累計純利益に対し、濰柴動力と華域汽車の2社の合計純利益は約3割を占めています。これらの2社は、規模、実力ともに中国自動車部品メーカーの中で突出した存在と言うことができるでしょう。

 なお、華域汽車には「延鋒汽車飾件係統有限公司」(延鋒汽車)という完全子会社があり、この会社も中国の自動車部品市場で大きな存在感を放っています。同社は先ほど紹介したAutomotive Newsによる世界自動車部品メーカートップ100(2017年7月~2018年6月)において、中国企業としては最高位の16位にランクしています。主な製品は内装部品で、米国及び欧州市場での売上高比率が約3割を占めるなど、高い国際競争力も兼ね備えています。

(注:濰柴動力、華域汽車ともに、上記の売上高は自動車部品関連以外の事業を含む会社全体の売上高です。そのため、自動車部品関連事業の売上高だけを比較するAutomotive Newsのランキングでは延鋒汽車の方が上位につけています。)

パナソニックを追い抜いたCATL

 上記2社のほか、名前を覚えておくべき中国の自動車部品メーカーとしては、車載電池メーカーの「寧徳時代新能源科技有限公司」(CATL)を挙げられるでしょう。

 同社の2018年上半期における売上高は48.7%増の93.6憶元。純利益は上場企業134社中6位となる同36.6%増の9.1憶元でした。