『週刊ポスト』の企画で、元参議院議員の村上正邦氏、平野貞夫氏と鼎談を行った。
その内容は「一強政権を倒すのは『老人党(合計238歳)』」というタイトルの記事になって、同誌9月21・28号に掲載されている。年齢は村上氏が86歳、平野氏が82歳、私が70歳である。80歳代の2人と同列には置かれたくないのだが、若いわけでもないので仕方がない。
『週刊ポスト』のこの企画は、もう10回程度になると思う。年数では10年近いだろう。今回の鼎談記事のサブタイトルが「[人気企画復活!]面白きこともなき総裁選を面白く」となっているように、先の自民党総裁選を取り上げたものだ。
現在の派閥に存在意義などない
それにしても今回ぐらい、自民党の派閥の存在意義が示せなかった総裁選はないだろう。今、自民党の最大派閥は「清和政策研究会」である。細田博之衆議院議員を会長としており細田派と呼ばれている。だが、この細田派の参院議員から私が直接訴えられたことだが、細田氏は名前だけであって、実質的に一番力を持っているのは、すでに引退している森喜朗元首相(東京五輪組織委員会会長)だという。今でも派閥総会に森氏が出席することがあるそうだが、その時が一番空気が張り詰めるというのだ。実態は、まだ森派ということである。
村上正邦氏も指摘していたが、石原伸晃衆議院議員が率いる「近未来政治研究会」(石原派)に対しては、引退した元自民党副総裁の山崎拓氏が影響力を持っている。竹下亘衆議院議員が率いる「平成研究会」(竹下派)に対しては、元官房長官・参院自民党議員会長の青木幹雄氏が隠然たる影響力を発揮し、石破氏への投票を竹下会長らに迫った。