インターネット、特にSNSの普及によって、ビジネスの主導権は企業ではなく顧客側が握るようになった。そこでますます重要になるのが、商品やサービスに付随する「カスタマーエクスペリエンス(顧客体験)」の創造だ。
9月3~5日、都内でマーケティングカンファレンス「Adobe Symposium 2018」(アドビシステムズ主催)が開催された。テーマは、「顧客体験をビジネスの中心に」。企業はどうすれば上質で価値のあるカスタマーエクスペリエンスを創造することができるのか。(JBpress)
1つでも不合格があると全体にダメージ
かつて日本マクドナルドのマーケティング部で舵を取っていた足立光氏は、「Adobe Symposium 2018」の基調講演で、「人々の感動のベンチマークがどんどん上がってきている。その中で、企業は顧客との全ての接点において合格点をもらわなければならない」と語った。
たとえば、“夢の国”こと東京ディズニーランドに行けば、そこで受けた感動の体験が顧客のベンチマークになる。そのため違う業種のサービスを受ける際にも、同等の体験がなければ顧客は不便さを感じてしまうのだという。