実は、仕事ができない人というのは、意外なほどプライドは高いものです。その一方、自分の仕事に心からの自信がない「ガラスのハート」の持ち主でもあります。ガラスのハートだから報告や相談ができず、自分のミスも認められないのです。こういうタイプは仕事で失敗しても「自分は悪くない、指示が悪い」などと他責的になりがちです。

 任せた仕事が簡単なものだとしても、結局抱え込むなどしてしまい、同じミスを繰り返します。さらに周りからの「せっかく簡単な仕事を振ってあげたのに」との目線や態度を敏感に感じ取り、プライドをズタズタにされ、ますます意固地になってしまう。

 こうなると、評価の低い人のパフォーマンスはさらに低下するし、周りの負荷も増えます。チーム全体の生産性もガタ落ちするでしょう。

仕事のできない人には“タイプ別”に対応すると生産性が上がる

 実は、「仕事のできない人」には次の3タイプしかありません。

【タイプ1】仕事が遅く、常にクライマックス状態(作業スピードが遅かったり、段取りが悪かったりして、いつも遅れる)

【タイプ2】抱え込んで自爆する(仕事の目的とゴールを確認せず、質問もせず、抱え込み、キャパシティーオーバーとなり自爆する)

【タイプ3】間違えても気にしない(細かい確認に興味がなく、間違えたまま仕事を進める)

 この、タイプ別の対処法を仕事の依頼や指示を出す方に教えてあげるのが一番速く生産性を上げることに繋がります。

仕事の中身や量の調整の前に心のバリアを外させる

 どのタイプであっても、仕事のできない人の仕事の難易度を落としたり、「なぜ出来ないのか!」と問い詰めたりすることは逆効果です。ここは周囲が割り切って、仕事を進めるプロセスと声掛けを工夫することでチーム全体の生産性を上げるのです。ツールやフォーマットを用意し、指示の仕方を変え、細かくチェックせざるを得ないようにしましょう。