6月単月、上半期全体ともに、独フォルクスワーゲン(VW)系列の上汽大衆と一汽大衆が1、2位を占め、米ゼネラルモーターズ(GM)系列の上汽通用がそれに続く3位につけています。

 日系では日産系列の東風日産が6月に5位、上半期で6位と健闘しました。中国の民族ブランドの中では吉利汽車が両方で4位に入っています(各メーカーと外資系ブランドの提携関係については、本コラム「複雑な中国の自動車業界、提携関係を整理してみた」を参照ください)。

日産は好調が続くも、苦境にあえぐインフィニティ

 2018年上半期の日系自動車ブランドの販売台数のみをまとめたのが下の表です。メーカー別販売台数同様に日系としては日産がシェアトップで、2桁成長を遂げるなど躍進しています。

 この日産の躍進の背景にはセダン「シルフィ(軒逸)」の好調が大きく貢献しています。セダン販売台数で6月単月では首位、上半期を通してもVWの「ラヴィーダ(朗逸)」に次いで2位につくなど、熾烈な競争が繰り広げられている中国市場においてシルフィは高い人気を勝ち得ています(下の表:6月の販売台数ランキングと1~6月の販売台数ランキングです)。

 その日産に続く日系2位のトヨタも販売台数を順調に伸ばしています。主力セダン「カローラ」は「シルフィ」に続く形で6月単月、上半期ともに3位となっています。またトヨタ系列の高級車ブランド「レクサス」は上半期において前年同期比14%成長を遂げるなど、輸入販売しか行っていないことを考えれば驚異的な伸び方をしています。