シンガポールに本部を置く市場調査会社カナリスによると、米アップルのスマートウオッチ「Apple Watch」は、今年(2018年)4~6月期の出荷台数が350万台となり、1年前から30%増加した。
アジアでセルラーモデルが好調
アップルは昨年9月に「iPhone 8」とともに、Apple Watchの第3世代モデル「シリーズ3」を市場投入した。このシリーズには、セルラー対応(携帯電話通信機能内蔵)モデルも用意されている。近くにiPhoneがなくても電話やネット接続が可能となるモデルだ。
カナリスによると、Apple Watchはセルラー対応モデルが好調に売れている。とりわけアジア地域では、4~6月期に最も売れたスマートウオッチが同モデルだった。
Apple Watchのセルラーモデルは携帯電話通信事業者も取り扱っており、こうした提携戦略が、功を奏したとカナリスは指摘。アジア地域で当初アップルが提携した通信事業者は、日本、オーストラリア、シンガポールなどの国に限られていた。しかし4~6月には新たに韓国、インド、タイも加わった。これらの国の通信事業者は、セルラーモデルの普及がサービス収入の増大につながると見て、販売に力を入れている。
カナリスによると、アップルが4~6月にアジア地域で出荷したApple Watchのうち、セルラーモデルは約60%を占めた。