ウエアラブル機器の市場はまだ成長の過程であり、規模が小さい。数多くのメーカーがある米国でも、まだ十分に消費者には浸透しておらず、今のところ利用者は2割以下にとどまっているようだ。
ウエアラブルよりもAIスピーカーが人気
米国の市場調査会社eマーケターの推計によると、今年(2017年)の米国におけるウエアラブル機器の利用者数は4470万人で、同国人口に占める比率は17.7%だった。
人々は、スマートフォンと同程度の価格となることもあるスマートウオッチを購入することについて、まだその適当な理由を見つけられないでいると、eマーケターは指摘している。
その一方で、今年の年末商戦では、米アマゾン・ドットコムの「Echo」や米グーグルの「Google Home」に代表されるAI(人工知能)スピーカーに人気が集まっている。テクノロジー好きの消費者の間では、贈り物として、スマートウオッチよりも安価なAIスピーカーを選ぶ人が多いという。
ただ、米国と同じく、多くのメーカーを抱える中国では、今、ウエアラブルの利用者が急速に増えている。この市場は中国をはじめとする、人口の多い国や地域を中心に急速に伸びていくのかもしれない。
(参考・関連記事)「ウエアラブル市場、拡大する中国メーカーの影響力」
今年の出荷台数、スマホの15分の1
米IDCがこのほど公表した最新レポートによると、今年1年間のウエアラブル機器の世界出荷台数は1億1320万台。これは今年のスマートフォン世界出荷台数である15億台に比べると、はるかに小さな規模だ。
(参考・関連記事)「スマホ市場は成長鈍化もファブレットは急伸」