米マイクロソフトが1月27日に発表した10~12月の決算は、主力のウィンドウズが振るわなかったため投資家の不安を払拭できなかったと米欧のメディアが伝えている。
売上高は1年前に比べ4.9%増の199億5300万ドルで、四半期ベースで過去最高だったが、純利益は同0.4%減の66億3400万ドルで、5四半期ぶりに減益となった。
1株利益は0.77ドルで同4%増だった。
同社は1年前にパソコン向け基本ソフト(OS)「ウィンドウズ7」の発売に伴って初期出荷分の売り上げをその前の四半期から繰り延べ計上していた。
その金額は17億1000万ドルで、この影響を除いた場合、当期の売上高は前年同期比15%増、1株利益は同28%増になる。
消費者向けPCに伸び悩み
しかしウィンドウズ部門の売り上げは50億5400万ドルで、1年前から30%減少しているのだ。前述の繰り延べ計上分などを差し引いたとしても3%増にとどまっている。
実はこの3%とは、先頃米国の大手調査会社が報告していた世界パソコン市場出荷台数の伸び率と同じだ。
米ウォールストリート・ジャーナルによると、アナリストらはマイクロソフトがより高価格帯の企業向けウィンドウズに力を入れていることから、同社の伸び率が業界全体のそれを上回ると見ていた。
米IDCは調査報告で、パソコンの販売が伸び悩んでいるのは、タブレット端末やゲーム機などのほかの電子機器に消費者の支出が流れたためと分析していた。