先ごろ米ガートナーが、今年(2018年)1~3月期のスマートフォン世界販売台数が1年前から1.3%増加し、小幅な伸びながら市場は回復したと報告していたが、別の調査会社である米IDCによると、市場が本格的な回復を果たすのは、しばらく先のことになりそうだ。
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昨年は初の前年割れ、今年も同様の傾向
IDCの最新レポートによると、昨年1年間のスマートフォン世界出荷台数は、前年比で0.3%減少した。
アップルが「iPhone」の初代機を発売したのは2007年6月だった。それから、10年以上にわたり、右肩上がりで伸び続けてきたスマートフォン市場は、昨年、ついにマイナス成長に転じた。
そして、今年もこの傾向が続き、出荷台数は0.2%減少すると、IDCは見ている。同社が予測する今年の出荷台数は、14億6200万台。昨年は14億6500万台、一昨年は14億6900万台だった。
IDCが考えるその大きな要因は、今や全出荷台数の3割を占め、世界最大の市場となっている中国の低迷だ。中国のスマートフォン出荷台数は、昨年、前年比で4.9%減少した。今年も同7.1%減少し、依然回復が見込めないとしている。
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