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JR小岩駅南口交通広場。

 不動産ポータルサイトHOME'Sが2015年に発表した「人気の100駅伸び率ランキング」第1位に選ばれたのは、前年に比べ検索数が約1.5倍となった江戸川区の小岩駅でした(HOME'S『賃貸「人気の100駅伸び率ランキング」2015年度東京編』より)。

 このランキングは、検索数の伸び率から近年需要が高まっている駅がどこかを調査したもの。ではなぜ今、小岩エリアに住みたいと思う人が増えているのでしょうか。

 江戸川区は東京都の最東端、千葉県との県境に位置し、江戸川と荒川に挟まれた水辺の街です。中でも小岩と言えば都心へのアクセスが良く、商店街が充実していて物価も安い、東京の下町。若い世代に人気があるのは頷けます。その一方で小岩駅周辺には歓楽街があり、治安の面で不安感を感じるというマイナスなイメージを持つ人も多いようです。

 ですが実は今、その小岩駅周辺で大規模な再開発が本格化しており、それにより従来のイメージが変化してきている注目エリアなのです。今回はその注目すべき理由をひもといていきたいと思います。まずは、江戸川区全体の変化について見ていきましょう。

行政の長期にわたる取り組みで安心して暮らせる街へ

 昭和7年に誕生した江戸川区。昭和30年代からの日本経済の高度成長に伴い、地下鉄東西線も開通し人口が急増しました。その頃から区は土地区画整理事業の推進など積極的な施策を展開し、長い年月をかけて住み良い街づくりに取り組んできました。

 その過程で親水公園や臨海公園、文化施設や大型スポーツ施設などが次々と整備されていき、近年では河川の氾濫から街を守るスーパー堤防計画が進行するなど、災害に強い“安心都市”としても進化し続けています。