吉田:退職金で会社の倒産の危機を救ってくれた義父のブーマーが、結腸がんで亡くなったこともあって、妻のリンダがソウルフル・ギビング財団の理事を務め、一緒にがんのチャリティに長年取り組んできている。財団主催で自宅を解放して食べ物や音楽を提供し、チケットをネット(http://www.soulfulgiving.org/)で販売し、その収益を寄付するんだ。来年は8月4日にソウルフル・ギビング・ブランケット・コンサートをやる。

 僕は、がん治療はビジネスだと考えているんだ。がんはビジネスと一緒でお金を突っ込む。つまり、お金を研究に突っ込んでいくと、治療法が見つかるからね。

 ビジネスを大きくするのにお金を投資し成長していったように、がんの治療も同じこと。もっともっとお金を集めないといけない。がん研究をやって、より良い治療法を見つけ、さらに進めていくためには、寄付を集めて募っていかないとだよね。

――吉田会長は子供がん協会理事、オレゴン州のドーエンベッカー子供病院、ランダル子供病院などに貢献されていらっしゃいますが、そのきっかけをお教え下さい。

吉田:ドーエンベッカー子供病院では18年間理事を務めた。僕の子供ががんになったから貢献するんですかと、人からよく聞かれるんだけど、そうじゃないんだ。

 自分の子供が健康だからこそ、がんの子供を助けるんだよ。

 長女のクリスティーナが生まれた直後に大病にかかって、シアトル子供病院に駆け込んだんだ。先生達が24時間つきっきり、5日間続けて治療してくれたから、クリスティーナは助かった。子供病院はお金がないことを察してくれて、たった250ドルだけ請求された。その時は、いつか絶対に恩返ししようと心に誓ったんだ。つまり、Giving Back!だ。