論文で認められても、実際に臨床現場で使用されるまでには超えなければならないいくつもの壁がある(写真はイメージ)

 私たちの内ピロリ菌胃炎の内視鏡画像人工知能診断の研究成果が、世界4大医学誌「Lancet」と世界3大科学誌「Cell」の合同誌「Ebiomedicine」に掲載されることが決定しました。

 人工知能が内視鏡画像からピロリ菌がいるかいないかを判定する精度が、内視鏡専門医並みであることを証明した論文です。

(論文)“Application of Convolutional Neural Networks in the Diagnosis of Helicobacter pylori Infection based on Endoscopic Images”

人工知能によって左上の画像は「positive(陽性)」、右上は「negative(陰性)」と診断された

 現状では、胃がんの原因の98%を占めるピロリ菌の検査は、健診ではオプション扱い(5000円程度の追加料金負担)となっています。そのため内視鏡検査を受けてもピロリ菌検査はやっていない人が多いことと思います。

 今回の成果が臨床現場で応用されれば、内視鏡検査を受ける方への追加負荷は一切ないため、きわめて有用であると私たちは考えています。