人工知能を用いた画像診断システムの開発は新たなフェーズに突入しつつある(写真はイメージ)

 7月10日 国立がん研究センターは人工知能(AI)を用いて大腸がんおよび大腸ポリープを内視鏡検査時にリアルタイムに発見するシステムの開発に成功したと発表しました。

 こちらのプレスリリースに動画がありますが、内視鏡検査時にリアルタイムで大腸ポリープを人工知能が検出していく様子は圧巻です。

 AIが内視鏡検査医師の視覚をアシストすることで、人間の視野の限界を補って、より広い画像空間を瞬時に解析できるようになり、ポリープの見逃し率が減少することは間違いないでしょう。

 プレスリリースには「ポリープと早期がんの発見率98%」とあります。実際の臨床試験のデータはまだ出ていませんが、平均医師の能力を超えていると思われます。

 これまでの医療用画像の人工知能診断は、撮影された静止画像のダブルチェックに使う用途が想定されていました。しかし、開発はさらに進み、検査時にその場で様々な疾患の診断を行うステージに突入したのです。