それにより「よその会議スタイルは?」「盛り上がっていて、面白そう」「真似したい」「その案件・事案なら自分も加われるかも」といった会議スタイルの拡散、会議メンバーの変化からコラボレーション、アイデア創発まで期待できる。

(2)ペーパーレス化による会議付帯時間の削減

 会議・ミーティングは、情報共有時間こそが価値時間であって、資料の印刷などは付帯作業、非付加価値作業にあたる。ノートパソコン、タブレット端末は1人1台が常識の時代であり、会議全体の「効率と効果」を実現するためにも紙媒体を用いた会議は減らすことが望ましい。紙媒体による情報流出が起きている状況も考えれば、ペーパーレスの促進は欠かせない活動だ。

(3)紙や場所に縛られないフリーアドレス化

 紙に縛られないワークスタイルは、自席の机・引き出し、離れたキャビネットや複合プリンターといった紙媒体に関わる機器・オフィスファシリティへの移動・場所制約を一気に解放し、「どこでも仕事」を可能にする。それにより、組織を超えた、よそを知る、情報を知る機会づくりを促進する。

「紙に縛られない」ワークスタイルは、先に挙げたテレワーク・在宅勤務といった「柔軟な働き方実現」のための必須の条件でもある。

(4)フリーなコミュニケーションスペース作り

 ペーパーレス化を進めることで書庫・キャビネットスペースの削減効果が期待できる。8割~9割も圧縮できた事例もあるくらいだ。さらにフリーアドレス化によるスペースの効率的利用などで、情報共有・擦り合わせのための新しいスペースを捻出できる。

「意図的なコラボレーションスペース」を用意する会社もあれば、「雑談推奨」として小さな休憩スペースを多数設ける会社もあり、その活用方法は働き方ポリシーによって様々である。このような「目的に合ったスペース活用」のことを「ABW」(アクティビティ・ベースド・ワーキング)という。

これからは「アクティビティ・ベースド・ワーキング(A・B・W)」を前提として柔軟にワークスペースをつくることが望ましい