政府は3月28日、関係閣僚と有識者による「働き方改革実現会議」の会合を首相官邸で開き、「働き方改革実行計画」を決定した。この計画は、長時間労働の規制や同一労働同一賃金の実現など、改革の基本方針となる。
柔軟な働き方がしやすい環境整備として、実行計画ではITを活用したテレワークのガイドラインを2017年度中に改定する。併せて、長時間労働を招かないよう、労働時間管理の仕方も整理するとしている。
働き方改革の実現に期待がかかるのがIoTだ。ここでは、IoTを活用したソリューションを紹介する。
「JINS MEME」メガネで社員の集中力を可視化する企業向けソリューション
大手メガネメーカーJINSが「集中力を可視化」するサービス「JINS MEME」事業を展開している。
JINS MEMEは、3点式眼電位センサーと6軸センサーを搭載したウェアラブル・アイウェアである。まばたきの数や視線の移動、身体の動きを記録し、専用のアプリと連動して「集中力を可視化」できるようになっている。
JINSはこのJINS MEMEを活用し、仕事の質や働き方の改善に向けて、IoTソリューション「JINS MEME BUSINESS SOLUTIONS」の展開を1月18日より順次スタートしている。
・“働き方改革”アセスメント・サービス
こちらは、勤務時間の変更やフリーアドレス化、オフィス環境の変革の効果をJINS MEME OFFICEによって測定し、結果をレポートするというサービス。コネクシオ株式会社と共同でJINSが提供している。
その結果から、部署やチームごとに集中力が高い時間帯や曜日を割り出し、企業の集中力をアップする仕組みまでをサポートするという。
・コネクテッドオフィスワーカー
Web電話帳「PACD」とJINS MEMEを連動させて、社員の集中度をリアルタイムに可視化する。株式会社Phone Appliが提供している。PACD上に記載されている氏名や内線番号などの情報に加え、集中度をグループウェア上で共有できる。
集中状態の社員に声をかけないようなど、相手に合わせたコミュニケーションの最適化が図れそうだ。
・cocokuri
「意図的に“今”の瞬間に意識を向け、判断や解釈をしない心の状態」、つまり瞑想状態であるマインドフルネスを生み出すトレーニングプログラム。株式会社インナーコーリングが提供している。
呼吸に意識を集中する方法や歩行の一歩一歩に意識を向けることで、ストレスの軽減、他者に対する思いやりの向上などが期待できるとか。プログラム前後にJINS MEMEを使って集中力の変化を数値化し、効果を可視化する。
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